コーヒーミルを使うメリットと、購入時の選び方のポイントをご紹介

コーヒーのドリップセットを一式揃えたら、次に欲しくなるのはコーヒーミルですよね。本記事では、

  • なぜコーヒーミルを使うの?
  • どんなコーヒーミルを買えばいいの?
  • という疑問に答えていきます。

    コーヒーミルを使うメリット

    コーヒーミルを使う1番の理由は鮮度維持です

    そもそもコーヒーミルとは、コーヒー豆を細かく挽くためのものです。粉の状態にすることにより、お湯でコーヒー豆の中の成分を効率良く抽出できるようになります。コーヒー豆は購入時にお店で挽いてもらうことも可能ですが、購入した数100gのコーヒー豆を一度に使い切る人は少なく、多くの方は数週間から数ヶ月かけて飲んでいるかと思います。その保管の間、コーヒー豆を挽いた状態だと、豆のままに比べて鮮度の低下スピードが非常に早いのです。せっかく美味しいコーヒー豆を購入しても、保管している間に味と香りが落ちてしまったら悲しいですよね。

    鮮度低下の原因

    コーヒー豆の鮮度低下の原主な原因は酸化です。そして酸化は空気中の酸素との接触により進行します。コーヒー豆を挽くと表面積は10倍以上になるため1)、空気と触れやすくなり、酸化が進みやすくなってしまいます。

    つまり、コーヒー豆の鮮度を維持するためには、豆のままで保管し、淹れる直前にコーヒーミルで挽くことが重要です。以上が、コーヒーを美味しく飲むためにコーヒーミルの導入を勧める理由です。

    次はコーヒーミルを購入する際のポイントを見ていきましょう。

    手動コーヒーミル購入時のポイント

    コーヒーミルには手動タイプと電動タイプガラありますが、今回は手動タイプについてご紹介します。手動コーヒーミルはハンドミルと呼ぶこともあり、手で回して刃を動かしてコーヒー豆を挽くミルです。近年は手動コーヒーミルの種類も増え、いざ買おうと思ってもどれを選んだら良いか迷ってしまいますよね。購入時には以下のポイントを確認するようにしましょう。

    手動コーヒーミル購入時に見るべきポイント

  • 性能:刃の種類(ステンレス刃かセラミック刃か)
  • 使い勝手:容量、サイズ、重さ
  • デザイン:インテリア要素
  • 性能

    重視すべき性能はコーヒー豆を均一に挽く能力であり、これはコーヒーの美味しさに直接影響します。粒度にバラつきがあると、細かい粒からは苦味まで抽出され、大きい粒は抽出不良となり、抽出にムラができてしまいます2)。そうなるとどんなに丁寧にドリップしてもコーヒー豆の美味しさを引き出すことが難しくなってしまうのです。

    ただ、現在発売されている手動コーヒーミルについては、性能の高い臼型(コニカル式)を採用しているものがほとんどであり、どれを選んでも性能については問題ありません。素材の面で特徴の異なるものがありますので、参考としてご紹介します。

    ステンレス刃

  • 刃が鋭利で切れ味が良い
  • 一方で刃こぼれ等により摩耗しやすい
  • 静電気により粉が付着しやすい
  • セラミック刃

  • 軽量かつ耐久性がある
  • 水洗いできる
  • 一方で切れ味に劣るためやや力が必要である
  • このように、ステンレス刃とセラミック刃は一長一短なようにも見えますが、高性能なミルはステンレス刃を採用しているものが多いです。ステンレス刃の方が微粉が少なく均一に挽くことができるためです。また切れ味が良いため、挽くときに余計な力がかからず、スムーズに回すことができます。一方でセラミック刃は切れ味こそ劣りますが、長期的には安定であり水洗いできるためメンテナンスもしやすく、取り扱いしやすい素材です。

    どちらも性能の高い臼型(コニカル式)を採用しているため、どちらでも十分に美味しいコーヒーを淹れることができます。高性能を追求していきたい方はステンレス刃を、手軽に楽しみたい方はセラミック刃を、という観点で選択しましょう

    使い勝手

    容量やサイズ、重さ等、自分のスタイルに合った物を選びましょう。複数杯分淹れる予定の方はコーヒー豆の容量が大きいものを、キャンプ等アウトドアでの使用をメインに考えている人には軽量なものを。こうした使い勝手の面は直接コーヒーの美味しさに影響することはありませんが、自分のスタイルに合わず少しでも不便な点があると、どうしても使用頻度が減ってしまいます。コーヒーライフを長く楽しむためにも、自分にとって使いやすいものを選びましょう。

    デザイン

    個人的には、デザインは1番重視すべきとポイントだと思っています。コーヒーミルはキッチンの見えるところに置く場合が多く、インテリア要素も強くなります。ドリッパーやサーバーの隣にコーヒーミルを置くと、自分だけのコーヒー空間ができあがります。是非、これからどのようなコーヒー空間にしていきたいかも考慮して、気に入ったデザインのコーヒーミルを選んでいただきたいです。

    まとめ

    いかがでしたか?自宅でのコーヒーライフをより豊かにするために、コーヒーミルが重要であるということに共感いただけたら嬉しいです。そして是非、皆様のスタイルに合わせて、最高のコーヒーミルを選んでいただければ幸いです。

    本記事で引用した文献
    1)Coffee grinding: effect of roast degree, particle size and moisture content on the sensory characteristics of coffee brews. Silvarolla, S. C., Iamanaka, D., Sant’Ana, H. L., et al. Journal of Agricultural and Food Chemistry, 2005, 53(4), 1503-1510.
    2)Effect of Fines Fraction on Coffee Extraction in Drip Brewing” by R. F. Bicho, L. F. F. Vitorino, L. C. Mendonça, et al. in Journal of Food Science, 2007, 82(7), 1719-1727.

    この記事の著者:COFFEE PLAT

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